ドリップオンのコーヒーが一味違う出来栄えに
会社の接客等でお客様にお飲み物をお出しする時、温かいコーヒーをお出しすることがありますよね。うちの会社にはコーヒーや紅茶の自動サーバーのような設備がないので、いちいちコーヒーメーカーで沸かさなければなりません。
コーヒーが出ることがわかっていて、予め用意する場合はよいのですが、不意の来客でコーヒー、と言われても、メーカーで作るのは時間がかかります。そんな時のためにドリップオン式のコーヒーも用意しているのですが、どうしてもコーヒーメーカーでドリップしたコーヒーとは味に差が出てしまいます。
それを解消する裏技を教えて下さったのが、今はもう退職された同じ部署の先輩でした。
その日も不意の来客にコーヒーをお出しすることになり、ドリップオンで淹れたのですが、焦って淹れたせいか色が薄く、いかにも不味そうなコーヒーに・・・。もう一度淹れ直すには時間がかかるし、何よりドリップオンのコーヒーはこれが最後の一個だったのです。
どうしよう・・・、と思った時水屋を覗いてくれたのが先輩でした。
近所の喫茶店のマスター直伝というその技は、ひと匙インスタントの粉コーヒーを入れて混ぜるというもの。不思議と味にも香りにもコクが出て、それらしくなるの、と言われました。実際試してみるとその通りで、言わなければ気付かれない出来栄えです。
それ以来、この裏技は脈々と部署の女の子に受け継がれています。混ぜる粉コーヒーも少しお高めのものだと、よりドリップしたコーヒーの味に近付きます。
私も大分先輩になってお茶出しは後輩の子たちに任せていますが、ドリップオンコーヒーを見ると、いつも先輩のことを思い出すのです。