今更聞けない人のために今更説明するサードウェーブって何?

「サードウェーブカフェ」が日本に上陸して人気らしいぜ、という話の流れのなかで、いまさら「サードウェーブ」って何?と聞けないという人もいるでしょう。そんな人のためにも、サードウェーブカフェとは何かを復習してみます。

まず、サードというからにはファーストがなければなりません。

ファーストウェーブは19世紀の後半に起こります。欧米の植民地主義によって植民地となったアフリカや東南アジアでは、紅茶とともにコーヒーも大量生産されるようになりました。

それによって、アメリカの社会に急速にコーヒーが広まり、一般化していきます。いわばアメリカ人がコーヒーというものに馴染んでいく普及期と言えます。

セカンドウェーブは、一部のコーヒー業者がヨーロッパ、特にイタリアやフランスの深煎り豆を使った濃厚なコーヒーをアメリカに持ち込むことで始まります。

その萌芽は1960年代にすでにあったものの、それが本格的になったのは、はやりそれまでシアトルの小さなコーヒー業者だったスターバックスが、イタリアのエスプレッソ文化に触発されたハワード・シュルツによって現在のようなスタイルのカフェとされた1980年代。コーヒーの高品質化の時代とも言えます。

そして現在のサードウェーブ。

サードウェーブの元祖は日本の喫茶店にあります。日本の個人営業の職人的なこだわりの喫茶店。一杯一杯を真剣勝負で丁寧に淹れる。

そんな姿に触発されたアメリカ人が、さらに産地を厳選し、コーヒー農園と直接取引をする「シングルオリジン豆」を使って、アメリカ人の舌には実は合っていなかった深煎りエスプレッソではなく、アメリカ人好みの浅煎り自家焙煎豆を一杯ずつドリップするというスタイルを打ち出し、それが新たなカフェ文化として受け入れられたのがサードウェーブです。

そして、そのサードウェーブという文化を創出したというアメリカ人こそ、日本に逆輸入的な上陸を果たした「ブルーボトルコーヒー」創業者のジェームス・フリーマン氏なのです。

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