韓国で加熱するカフェビジネス。日本への影響は?
昨今における日本のコーヒー事情といえば、やはりサードウェーブの波を受けた海外のコーヒーチェーンの進出が話題です。
2015年2月、清澄白河にオープンしたブルーボトルコーヒーは早くも第2号店がオープンするとか。
その一方でセカンドウェーブの代表スターバックスも新店舗を拡大しており、また一方ではコンビニコーヒーが隆盛を極めています。
さて、お隣の国、韓国ですが、どうやらこちらもカフェブームが加熱しているようなのです。
同じアジアの国であり、我が国とは何かと比較されることが多い韓国、一体どのような様相を見せているのでしょう。
アジアを中心に広がる韓国系コーヒーチェーン
羽田空港などに出店している「caffebene(カフェベネ)」をご存じなら、あなたはコーヒー情報にかなり敏感かもしれません。
まだ全国的になじみはありませんし、名前からは想像がつきませんが、「カフェベネ」こそ韓国系カフェなのです。
2008年韓国で誕生し、現在、アメリカ、中国、フィリピン、インドネシア、マレーシアなど、アジアを中心に店舗数が1100店舗以上と拡大しているのです。
まだ誕生してから6年程度でこの店舗数は相当な急成長です。
現在の日本の店舗では、コーヒー販売大手のM.M.C.と共同開発したドリップコーヒーを提供しています。
店内用ロゴ入りカップは、日本を代表する陶磁器の里、多治見のものをオリジナルで制作したものであり、またスイーツには八ヶ岳山麓の中村農場の卵を使用するなど、「日本産」のものが多く採用されています。(カフェベネジャパン公式サイトより)
今後、日本の都市部にも出店が検討されているとのことです。上記の「日本産」へのこだわりから、日本進出への意気込みが感じられます。
コンビニでさえ本格コーヒーが飲める現代日本。さらに様々なカフェが混在する都市部に入り込む余地はあるのでしょうか。
コーヒーだけでなくフードも充実しているカフェベネ。
パンやパスタなどの軽食、ベルギーワッフルやNYチーズケーキなどの定番から韓国スイーツパッビンスも楽しめる幅広いメニュー構成です。
日本のコーヒーファンにどう受け入れられのか、今後の動きに注目です。
韓国国内のコーヒー事情
海外にそれだけ進出しているということは、国内でもかなりの過熱ぶりを見せていることは想像に難くありません。
日本で最大の店舗数を誇るのは「ドトールコーヒー」ですが、全国では1106店舗です。(エクセルシオールカフェなどドトールグループ全体では1360店舗)
対する韓国の大手である「EDIYA COFFEE」の店舗数は1265店舗です。
ちなみに韓国の国土面積は日本の4分の1。他のコーヒーチェーン店もあるのですから、いかにカフェだらけなのかがわかります。
この「EDIYA」も、「カフェベネ」のようにいずれ日本に進出してくるかもしれません。
様々なカフェ文化が共存する日本ですから、韓国系カフェも受け入れられる余地がないとはいえないでしょう。
ただ、せっかくの韓国系カフェにもかかわらず、「EDIYA」も「カフェベネ」もスタイリッシュで、あまり韓国らしさがないところはちょっと気になります。
空前の「韓流ブーム」を起こした日本です。
いっそ、「カフェ アンジュセヨ(韓国語で『座って下さい』)」とか、「トッポギカフェ マシッタ(同じく『美味しい』)」と、韓国らしさを全面に出したカフェの方が受け入れられるのではないかと思うのですが、考え過ぎでしょうか。