コンビニコーヒー競争が異業種にも発展

コンビニの店頭で飲めるコーヒーは、ビジネス業界に革命を起こしました。

喫茶店にひけをとらない美味しいコーヒーが100円

肉まんよりも、おしるこよりも、もちろん自動販売機の缶コーヒーよりも、コーヒーが安い。こんな世の中になるとは、誰が想像したでしょうか。

しかも2014年9月、ローソンが「いれたてコーヒー」100円の新発売を決定しました。ついに「コンビニコーヒーはどこでも100円」となったのです。

コーヒーが100円だったのは、最初、セブンイレブンだけでした。わずかに価格が高かったファミリーマートが、やがて100円に。

ローソンの場合は、これまでMサイズの185円が最安でした。喫茶店のようなサービスを重視、店員が1杯ずつ丁寧にサービスする対面販売です。「他社と価格競争をするより、質とサービスを追及したい」と考えていたからです。

しかし、あまりにも100円化を期待する声が多いので、Sサイズを導入。従来から女性のお客様を中心に「Mサイズの量が多すぎる」という声が多く、それ考え合わせた結果、Sサイズ100円を設定したそうです。

コンビニコーヒーの売り上げが最も多いのは、セブンイレブンであるといわれています。2014年2月期、親会社のセブン&アイ・ホールディングスが営業利益3,000億円を突破。勝因はコンビニコーヒーの影響といわれています。

これまで自動販売機で缶コーヒーを買っていた人が、コーヒー一杯のために、コンビニまで足を伸ばすようになりましたし、コーヒーを売っている周囲には、美味しそうなお菓子やパンを販売していますから、ついそちらも買ってしまいます。

コーヒーだけでなく、コンビニの売り上げ全体が活況となったのです。

その分、コンビニの店内で売っている缶コーヒーは、売れる数が減ってしまいます。商品によっては、陳列する数を減らすようになりました。

これで困ったのは、その缶コーヒーを販売しているメーカー各社です。最近では、明らかにコンビニコーヒーを意識した商品が登場するようになりました。

日本コカ・コーラは、東京・恵比寿のスペシャルティコーヒー専門店「猿田彦珈琲」をパートナーに迎え、従来の缶コーヒーのイメージをくつがえした「ジョージア・ヨーロピアンシリーズ」を発売。

アサヒ飲料は「ワンダ」の新しいシリーズ「金のブランド」を開発。「金の無糖」はアラビカ種の厳選高級豆を100%使用、上質な味わいです。「金の微糖」はブラジル最高等級高級豆ブレンドで。豊潤なコクとまろやかさがあります。

バリエーション豊富な缶コーヒー「BOSS」で知られるサントリーは、コンビニとの関係の強化を図っています。コンビニと共同開発した商品を展開、他社とは違ったアプローチを試みています。

コンビニコーヒーの影響を受けたのは、コンビニとコーヒーメーカーだけではありません。

ハンバーガーのマクドナルドなど、ファーストフード業界全般がこのところ低調なのは、コーヒーを飲みたい人が、コンビニに集中するようになったことが一因と言われています。

回転寿司のチェーンの中には、本格派のコーヒーマシンを導入するところが出てきました。

各社しのぎを削っての、コーヒーの安さと美味しさの競争。今後は無農薬・有機栽培・カフェインレス、さらには紅茶やココア、ハーブティーへと、競争の幅が広がっていくかもしれません。消費者にとっては大いにがんばっていただきたい競争です。

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