今話題のコンビニドーナツの特徴を比較

2015年2月25日、富士経済は2014年10月~12月にかけて調査した、パンの国内市場におけるチャネル別調査結果を発表しました。この中で同社は「ベーカリースイーツ」が注目市場であると紹介しています。ベーカリースイーツとは賞味期限が3日から4日程度で、日配パン棚に陳列されるドーナツやホットケーキ、パンケーキ、スイスロールなどの商品を言います。

この発表によると、朝食向けとしてブラウニーやマフィンといった洋菓子のニーズが高まっている中で、洋菓子よりもボリュームがあり価格的に値ごろ感もあるベーカリースイーツは、消費者の支持を受けて市場が拡大しているとのことです。これを受けて2014年のベーカリースイーツの各メーカー出荷額は、前年と比べて4.2%増加して745億円と見込まれています。

このように注目されているベーカリースイーツの中でも特に最近ホットな商品はドーナツ。山崎製パンが菓子パンの棚の中に散在していた各種ドーナツを「ドーナツステーション」と名前をつけて陳列したこともあって、ベーカリースイーツ市場は2013年に拡大しました。また、最近のコンビニではドーナツをカウンターケースで販売する店舗が増えており、好調を維持しているコンビニコーヒーと一緒に購入する消費者も増えています。

セブンイレブンは2014年10月末から関西地区の店舗で、レジカウンターでのドーナツ販売を行う「セブンカフェドーナツ」を順次登場させて先駆けとなりました。1個100円からという手に取りやすいリーズナブルな価格設定もあり、多くの消費者から支持されています。セブンイレブンでは2015年8月末までに全国へ展開。

他のコンビニも同様に商品の充実化を行っています。

ローソンでは「サクサク」と「しっとり」の新食感を楽しめる「クロワッサンドーナツ」(税込価格124円)を2014年5月から販売開始しました。甘さを控えめにした生地を48層にも織り込んで、焼かずに揚げる調理方法によって新食感を実現した商品。さらに提供の際には食感を維持するために、湿気がこもりにくい紙製の包装を使用しています。

サークルKサンクスでは人気のクロナッツを2014年2月から商品化しています。これはクロワッサン生地の上にいちごチョコやミルクチョコをコーティングしたもので、「キュービックドーナツ」(税込120円)として販売し、「淹れたてコーヒー」との相性も良く支持されています。

さらにミニストップでも、もっちりとした食感でおいしい「クロナッツ」を販売しています。

今回紹介したドーナツはごく一部の商品でしかなく、各コンビニの店頭では次々と新商品が登場しています。これらのコンビニドーナツの人気が継続していけば、コンビニコーヒーやコンビニスイーツと同様の定番商品になるかもしれません。

※2020年9月追記
コンビニスイーツの新定番として期待されていたドーナツですが、皆さんがご存知の通り期待された程盛り上がりをみせず、1年程でコンビニ各社のレジ横から消えていきました。このことから分かる通り、新しい定番商品の創出がいかに難しいかということを私達に教えてくれたような気がします。

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