デジタル秤の指示で淹れさせられるコーヒーは本当においしい?
「きっちり量る」ということが苦手な方にとって、料理をするのもコーヒーを淹れるのも、目分量。目分量のほうがかえってうまくいくし、きっちり量らねばちゃんとできないお菓子作りは厳しいかもしれません。
しかし世の中には「コーヒースケール」なるものの存在があり、「コーヒースケール」とはなんぞやという人のために説明すると、コーヒー豆や注ぐお湯を量り、おいしいコーヒーを淹れるための「秤」です。
アメリカのアカイア社の「アカイア パール デジタルコーヒースケール」は、世界初のスマホ・タブレットと連動したコーヒースケール。同社が公開している使用法の動画を見ると、まず専用アプリを起動すると、コーヒースケール本体の情報が表示されます。
コーヒー豆の重さを量ってからアプリの操作をすると、蒸らしのカウントダウンが始まるので少量のお湯を加えて蒸らします。そこからさらにお湯を注いでいくと、量った豆の量に最適のお湯の量が注がれた時点でアラームが鳴ります。あとは、お湯が落ちるまで待つだけです。ついでに淹れたコーヒーを撮影してシェアすることもできます。
このデジタルコーヒースケールは、鳴物入りで日本に上陸した割にはそれほど話題になっていない、いわゆる「サードウェーブ」のカフェチェーン「ブルーボトルコーヒー」でも使われているとのことで、つまりこのデジタルコーヒースケールと、ブルーボトルコーヒーで使っているような「シングルオリジン」の豆を使えば、ブルーボトルコーヒーと同じ味が(理論上)出せるということになります。
「アカイア パール デジタルコーヒースケール」の外見はwii uっぽい四角い箱で、白と黒の2種類があります。おねだんは19,800円。「コーヒーを淹れるためだけの秤」と考えるとお高いです。
サードウェーブの特長というのは、厳選された豆を丁寧に淹れるということのはずですね。それをデジタルの秤で画一的に淹れるのはどうかと思うわけです。それだったら、彼らが批判するスタバのコーヒーとどう違うのだろうかという気がしなくもありません。
もちろん、世界規模でチェーン店展開するならば、一定の味を保たねばならないだろうとは思うのですが、だったらそもそもチェーン展開しなければいいではないか、サードウェーブが手本にしたという、日本の街角にひっそり存在する仕事が丁寧な個人の店でいいではないかとも思います。
ということで、やっぱりコーヒーは目分量でいいかなとも思ったりして・・・。