スペシャリティコーヒーからエッグスラットまで。すかいらーくの郊外型カフェ「むさしの森珈琲」誕生
出勤前にちょっと立ち寄るコーヒーブレイクもいいですが、休日はランチを兼ね、ソファーに座ってゆっくりコーヒーを楽しみたいものです。
現に女性やシニアにはそのようなニーズがあり、数年前からドトール・日レスホールディングスの「星乃珈琲店」、コメダの「コメダ珈琲店」など、食事や居心地重視の店舗が郊外に広がっています。
それらは既に好評を得ており、今後ますます出店数を増やす計画が進んでいます。
この流れに乗り、「ガスト」でおなじみのファミレス大手すかいらーくも、そのような郊外型カフェをオープンさせました。
2013年3月7日、横浜市の郊外にオープンした「むさしの森珈琲」です。
この「むさしの森珈琲」、他の郊外型店舗とはちょっと様相が違います。
いったい、どのようなお店なのでしょうか。
話題のメニューが全てある
郊外型らしく広々とした店内には、ゆったりとしたソファー席がいくつも並びます。
そして、注目はすべきはそのメニュー。以下がメニューの一部です。
・スペシャリティコーヒー(話題のサードウェーブコーヒー。もちろんハンドドリップ。)
・パンケーキ(ちょっと前に流行り出し、現在も人気)
・グリーンスムージー(上に同じ)
・フローズンカフェラテ(ボーカルジャー入りなのが今風)
・エッグベネディクトプレート(ハワイ旅行観光客の人気朝食)
・エッグスラットプレート(ロサンゼルスのセレブに人気の朝食として今話題)
・ロコモコプレート(昔流行ったハワイのご飯。ちょっと時代遅れ?)
・サービスモーニング(ドリンクに無料でトーストとゆで玉子が付く。名古屋の喫茶店風)
今流行のものから、ちょっと前に流行った懐かしいもの、何かと話題のものまで、全て揃っているのです。
この他、牛すじカレーやドリア、ナポリタンなど、定番食事メニューも充実しています。
営業時間は朝7:00から夜の11:00までと長く、アルコールも提供します。様々な客層を想定しているようです。
このあたりはさすがファミレスがお家芸のすかいらーくらしい営業形態といえるでしょう。
時流に乗っただけではない事情
時代のニーズに乗った「むさしの森珈琲」の出店ですが、それ以外のビジネス戦略的な意味もあります。すかいらーくはガストの他「ジョナサン」や「バーミヤン」など約3,000店舗を経営していますが、昨年の消費増税などの影響で外食産業は苦戦を強いられています。
そこで経営不振の150店舗を、「むさしの森珈琲」など採算を見込める営業形態の店舗に転換し、グループ全体の売り上げ回復に繋げる方針です。
成長市場であるカフェ市場に外食産業のすかいらーくは今後どんな影響を及ぼすのでしょうか。
「何でもあるファミレスのような喫茶店」とも言える、「むさしの森珈琲店」
消費者にどう受け入れられるかが勝負の分かれ目なのかもしれません。