スウェーデンはマルメ発!エコな自転車移動カフェ「Wheelys」とは
街中にある小さいけれどおしゃれでくつろげるカフェ。
いつかこんなカフェを経営したいという人は多いのではないでしょうか。
しかし、カフェを開店するにはいろいろと準備が必要です。
第一にまとまったお金がなければいけませんよね。
銀行に融資をお願いするにしても、それほど簡単には貸してくれなそうです。
移動式カフェもありますが、運転は苦手で・・・。
カフェ開店は夢で終わってしまうのでしょうか。
ところであなたは、自転車には乗れますか?
もし乗れるなら、少額でカフェを開店できるかもしれません。
自転車でカフェを開業できる?
スウェーデンの「マルメ」という都市をご存じでしょうか。
首都のストックホルムや他の北欧都市にくらべると、まだまだ日本ではマイナーかもしれません。
マルメはスウェーデンの南に位置し、デンマークとは海を挟んで向かい側にある都市です。
15年ほど前にはデンマークの首都であるコペンハーゲンと海底トンネルで結ばれたことでも話題になりました。
実はこのマルメ、市民が一体となって「持続可能なまちづくり」を実現している都市として密かに注目を集めているのです。
エネルギーは再生可能な太陽光、水力、風力、地熱などを積極的に効率よく利用しているのだとか。
そんなエコシティ・マルメで注目を集めているのが、「Wheelys」という移動式カフェ。
移動式とはいえ、ワゴン車ではなく自転車というのが特徴です。
真っ赤な大人用三輪車に、「Wheelys」ロゴ入りの荷台が前後についています。
デザインはさすが北欧らしくシンプルでおしゃれ。
前後の荷台はわりと大きめですが、色は赤と白で統一され、コーヒーメーカーやカップなどカフェ営業に必要な備品がミニマムにまとめられていて、重さを感じさせません。
もちろん、移動式なので場所は選びません。
ワゴン車のように場所をとらない上、燃料を必要としませんから、必要なのはオーナーの体力だけ、といったところでしょうか。
まさに世界最小で、世界一エコなカフェですね。
少ない資金で始められる
このユニークでオリジナリティあふれる「Wheelys」、少ない資金で開店できるところが魅力です。
日本円にして約50万円程度で開店できるとのこと。スターバックスの開店資金の1%にも満たない金額です。
アメリカで知られている移動式カフェ「Cafe2U」でも1千万円以上かかるといわれますから、これは開業資金としては破格のお値段。
Wheelysは個人経営ではなくフランチャイズですから、このように少額な資金で事業を広げることができるのです。
その効果もあり、スウェーデンの他ドイツや米国の欧米諸国、ヨルダンやインド、シンガポールのアジア諸国にまでフランチャイジー(フランチャイズ本部から営業権を得た組織)が広がっているのです。
また、Wheelysは「クラウドファンディング」を利用することでフランチャイジーを拡大しています。
クラウドファンディングプラットホームの「Inndiegogo」に出資すると、wheelysや、WiFiルーターなどが搭載された「Wheelys2」の開業権を得られるというキャンペーンを一定期間実施しています。
クラウドファインディングとは、インターネット経由で不特定多数の人から組織や個人に出資できる新しい資金調達システムです。
Wheelysは、エコロジーを意識した営業形態もそうですが、業務拡大の方法も時代の先端をゆく、未来思考の新しいカフェスタイルなのですね。