コーヒーの「世界一」と「世界唯一」

「コーヒーで世界一」を目指す人が、世界中にたくさんいます。

2009年、チェコの首都プラハで、80人のバリスタが2,117リットルのカプチーノ作りに挑戦し、成功したという記録があります。

ただ、ギネス世界記録には認定されていないようです。

「世界最大のカプチーノ」でギネス世界記録となったのは、2012年9月、クロアチアで行われた挑戦です。

クロアチアの首都ザグレブの広場に、国内のあらゆる町のコーヒーショップからやってきたバリスタたちが集結。その人数は1,000人近くにもなったそうです。

約1,000人のバリスタが22台のコーヒーマシンを稼働。

コーヒーマシンにセットした普通サイズのカップに注がれたカプチーノを、特製の巨大コーヒーカップに移し替えていくという作業です。

巨大カップの容量は2,012リットル。必要なコーヒーすべてを巨大カップに入れ終わるまでに3時間以上かかったそうです。

これと前後して2012年6月、ロシアの首都モスクワ中心部のゴーリキー中央公園で、別の記録が出ています。

100万粒のコーヒー豆で作ったモザイク画が「世界最大のコーヒー豆モザイク画」として、ロシアの記録ブックに認定されたのです。

モザイク画の面積は約30平方メートル。「女性の顔とコーヒーカップ」を描いたもので、アーティストのアルカディ・キムさんと助手数人が10日間かけて制作しました。

記録ブックには、これまでにも「最大のコーヒー豆モザイク画」として登録されていた絵があり、アルバニアで制作された面積25平方メートルの作品でした。

ギネス世界記録にもすでに申請済み。ロシアとギネスと両方に、世界記録として認定されるかもしれません。

世界のコーヒーチェーンにはあの会社この会社がありますが、世界最大は「スターバックス」でよいそうです。

もちろん全米第1位ですが、2014年5月、アメリカのスターバックスで「スタバ史上最高金額の注文」が行われました。

テキサス州の男性が、これもテキサス州のスターバックスの支店で、日本円にして約5,500円(54.75ドル)の商品を注文したのです。

アンドリュー・チファリさん(27)は、128オンス(約3.8リットル)の特大グラスをスターバックスに持参し、最も値段の高い「フラペチーノ」をそのグラスに入れるよう注文。

特大グラスには、エスプレッソが60ショット入りました。その上には山盛りのホイップクリームが。スタバ最大、メガサイズのフラペチーノが完成したのです。

チファリさんは購入した当日に3分の1を飲み、残りを少しずつ飲み続け、購入から5日後にようやく飲み切ったそうです。「2日目以降は氷も溶け、ただの濃いアイスコーヒーになった」とのこと。

ただし、メガサイズ・フラペチーノの注文は無料特典を利用。チファリさんはスターバックスに代金を支払うことなく帰宅したそうです。

チファリさんは知恵と無料特典をフル活用したわけですが、スターバックスは「他の顧客にはマネしてほしくない」と声明を出しました。

「この注文は明らかに行き過ぎだ。われわれが推奨するものではない」

一方、世界一ではないが「世界唯一」ではないかと思われるコーヒーの接客が、現在、日本で行われています。

2014年10月、ネスレが展開する家庭用コーヒーマシンの売り場で、ソフトバンクのロボット「ペッパー(Pepper)」による接客が始まったのです。

ペッパーは人間の感情を読み取る機能があり、顧客のニーズに合うマシンを提案できるそうです。

ペッパーの一般販売価格は19万8,000円ですが、ネスレのペッパー購入費用は発表されていません。ネスレ日本のCEOは「この新しい接客の形が日本発で全世界へ広がっていくことを期待する」とコメントしました。

2015年末までに1,000店舗の売り場でペッパー接客を行いたいとしています。

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