コーヒーは、スポーツにも仕事にも、リラックスにも効果的

スターバックスは2014年現在、およそ60の国と地域で営業展開をし、店舗数は18,000店。他社もあわせて数えたら、世界にはたいへんな数のコーヒーショップが存在することになります。

コーヒーが世界中で好まれているのは、身体に良いから。「スポーツをする前にも」「勉強や仕事をする前にも」「リラックスするときも」、何をするときもコーヒーを飲んでおいたほうが良いのです。

スポーツをする前に

ニューヨーク・タイムズの報道では、「長距離走やサイクリングといった持久力の必要なスポーツを始める前に、1杯のコーヒーを飲んでおくと運動効果が高まる」とされています。運動効果が高まるということは、同じ運動をするにもコーヒーを飲んでから始めたほうが、ダイエット効果が高いということ。ちょっと嬉しいお話です。

勉強や仕事の前に

眠くなったときに美味しいコーヒーを飲むと、覚醒効果で気分もいいし、頭もすっきりするし、良いことづくめです。

香水などの試供品をたくさん並べて売っているお店では、コーヒー豆を試供品の近くに置いていることがあります。一度にたくさんの香りを試すと、どれがいいのか判らなくなってくるので、コーヒーの香りをかいで、いったんリセットするのです。

TIME誌では次のような記事が掲載されたことがあります。

「カフェインにはさまざまな効果があります。反応時間が早くなったり、警戒感や注意力が高まったり。論理的な推論を組み立てるような仕事のときは、特に良いでしょう」

さらに、コーヒーを飲むとアルツハイマーになりにくいと言われています。サウス・フロリダ大学およびマイアミ大学の研究で、65歳以上でカフェインの血中濃度が高い人は、濃度が低い人に比べてアルツハイマーの発症が2~4年遅いことが判明しました。

リラックスしたい時に

コーヒーショップやコーヒー豆販売店のそばを通るとき、コーヒーの香りに気づくと倖せな気分になりますが、気のせいだけではなく、コーヒーの香り成分にストレスを解消する効果があるそうです。

アメリカ国立衛生研究所の研究では、「コーヒーを4杯以上飲む人は、そうでない人に比べてウツになる可能性が約10%低い」と判明しています。

ややかわいそうですが、ソウル大学校の研究者たちが、ネズミの睡眠を奪ってストレスを与えた後、コーヒーの香りをかがせた脳の状態を調べたところ、リラックスしていたそうです。

他のストレスに対しては有効でなかったので、「睡眠不足によるストレスに限ってのリラックス効果」ではないかと言われています。

この実験から、枕元に焙煎済みのコーヒーを置くとよく眠れるのではないかという説がありますが、朝コーヒーの香りに気づくと嬉しくて目が覚めるという方には向かないかもしれません。

病気になりたくない時に

コーヒーはパーキンソン病の症状を改善することが知られ、2012年には「サイエンス・デイリー」誌で論文が発表されています。ロナルド・ポスツマ医学博士によると「カフェインを摂取している人は、パーキンソン病を発症しにくくなります。カフェインがパーキンソン病特有の体の動きを制御することも明らかになっています」。

また、コーヒーが糖尿病の発症率を下げることも判明しています。

アメリカ化学会が行った研究で、コーヒーが2型糖尿病にかかるリスクを下げることが判りました。1日に4杯以上のコーヒーを飲む人は、2型糖尿病の発症率が50%も少なくなっていたのです。

皮膚がんの予防にも効果的だそうで、なぜか女性に限るとのこと。

ブリガム・アンド・ウィメンズ病院とハーバード大学医学部が、20年間にわたり11万人の男女の皮膚がんを調査しました。すると「1日3杯以上のコーヒーを飲む女性は、そうでない人に比べて皮膚がんの発症率が低い」という結果が出たのです。

女性は日焼けしたくないからと紫外線対策に熱心なので、その効果もあるかもしれません。

お酒が飲みたくなった時に

コーヒーは肝臓に良く、お酒を飲む人に良いそうです。

2006年の研究で、22年間にわたり12万5千人を対象に調査を行った結果、1日1杯以上のコーヒーを飲む人は、肝硬変を発症する危険性が20%低下していました。

肝硬変はアルコールの過分な摂取によって起きるものと、そうでないものとがあるのですが、イギリスのガーディアン誌に「アルコール性肝硬変に限って、コーヒーによる予防効果が期待できる」という論文が掲載されました。

ポリフェノールで健康になりたい時に

なにより、コーヒーによってコーヒーポリフェノールを効率よく摂取することができます。果物や野菜にもポリフェノールが豊富ですが、コーヒーポリフェノールは吸収率が高いとのことです。

日本でもアメリカでも、飲食物から摂取できるポリフェノールの半分はコーヒーによるものと言われています。

さまざまな健康効果が発見されているコーヒーですが、どんな食品も摂取しすぎは身体の害となります。一度にたくさん飲みすぎてカフェイン中毒になってしまう人もいますので、健康のためだからと大量に飲むのはかえってよくありません。

一杯のコーヒーで、スポーツも勉強も効率よくなる上、病気をいくつも予防してくれるということ。美味しいコーヒーを楽しく飲んで、健康になりましょう。

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