コーヒー豆の価格が上昇 喫茶店などにも影響
家庭で、カフェで、コンビニで、今や生活に欠かせないコーヒー。そのコーヒーの価格が、上がってきています。
原因の一つはコーヒー豆の値上がり。主要産地の天候不順や病虫害の影響により、生豆の生産量が減ってしまったの主な原因。さらに、供給は減りましたが、需要は逆に増加しました。これは、中国や他の新興国でコーヒーがよく飲まれるようになったためです。
最近の相場は昨年度に比べ8割も高くなりました。1ポンドにつき180~200セントほどで取引されています。
もう一つの原因は昨今の円安。1ドル110円前後の円安が、価格の高騰に拍車をかけています。この影響により、大手コーヒー会社は製品の値上げを決定しました。10月には、キーコーヒーが一部の製品を平均6%値上げ。対象となるのは量り売りのコーヒー豆で、百貨店の食料品売り場などで販売されています。
値上げが検討されているのはそれだけではありません。小売店向けのレギュラーコーヒー24品目も対象となます。
11月には、UCC上島珈琲も大幅に値上げします。
家庭向けのコーヒー豆などの約70種類あるレギュラーコーヒー全製品の価格が、約25%上昇する予定です。家庭用レギュラーコーヒーで40%以上のシェアを誇るUCCの値上げは、消費者に大きな打撃を与えるかもしれません。
主力商品である「ゴールドスペシャル スペシャルブレンド(400g)」は税抜880円前後で売られていますが、値上がり後は税抜1100円程度になるそうです。
価格が一桁上がってしまうと、消費者の財布のひもは固く締められることになる可能性も。
値上げは家庭向けにとどまりません。UCCは業務用コーヒーの値上げも予定しています。10万店にコーヒー豆を納入する規模を誇るUCCの値上げは、外食産業に大きな影響を及ぼします。
ただ、値上げの難しい業界もあります。コンビニは価格の要求が厳しいため、値上げ交渉は難航する見込みで、最近ブームとなっているコンビニコーヒーの価格は据え置かれる様子。
このことにより、家庭や喫茶店で値上げされたコーヒーの消費者が、コンビニコーヒーに流れることは想像に難くありません。