日本で好調なスタバ、その戦略とは

手軽に美味しいコーヒーが飲め、喫茶店よりお店に入りやすい。店内の雰囲気がおしゃれで居心地が良く、ゆったり過ごせるのはもちろんのこと、少しの間、仕事をしても勉強をしてもいい。そんなカジュアルなコーヒー文化を日本に根付かせてくれたのがスターバックスです。

スターバックスコーヒージャパンは13年度の売上が1200億円を超えたそうです。国内1号店を東京銀座にオープンしたのが1996年。2015年初夏には唯一の未出店県、鳥取県に出店することが予定されており、すべての都道府県でスターバックスを楽しめるようになるのです。

「スタバはなくともスナバ(砂場)はある」と逆PRを行っていた知事のおかげでしょうか。鳥取県の方たちは大喜びでしょうね。日本上陸から約10年後の2005年頃から知名度と売上がアップし、約20年後には全国を制覇する。今後は・・・!?ドライブスルー型の店舗の拡大や郊外店の展開なども計画されているようです。

また、最近話題になっているのは「パナマ アウロマール ゲイシャ」です。9月17日から全国48店舗で限定販売されているのですが、1杯のお値段が、なんと、1998円!(税込、一部店舗では1782円で販売)豆売りは1袋250グラム入りで10800円(税込)となっています。スタバ史上最も高いコーヒーだそうです。

どんな香りと味が広がるのでしょうか。希少価値の高いコーヒー豆を取り入れ、レギュラーメニューより高い値段であえて提供する。今お客様が求めているプレミアム感と話題性を敏感にキャッチしたこの強気の戦略は、スタバのブランド力があればこそ成功するものなのでしょう。

ブランド力があるからこそ、無理な安売りはしないというポリシーも見られます。これまでも2~3年毎に値上げやサイズと価格設定の見直しなどを行っており、この10月1日からは、ミルクなどの原価上昇のため「ラテ」「カプチーノ」をはじめとする主力商品10品が、それぞれ10円ずつ値上げされます。しかし、ただ値上げするだけではなく、無線LANサービスを提供したり、スタッフの教育を徹底することでサービスの向上を図ったりと、顧客に対するホスピタリティの充実にも力を入れています。

スタッフへの対応も注目されています。今年の4月に契約社員制度を撤廃し、ほぼ全員を正社員として雇用しています。社員のモチベーションアップに役立つだけでなく、企業のさらなるイメージアップにつながったことは間違いありません。

順調に事業を拡大しているように見えるスターバックスコーヒージャパン。しかし、世界の他の国では赤字撤退を余儀なくされていたりもする。けれども、日本での人気は根強く、今後もファンは増えていくでしょう。次はどんな戦略、展開を見せてくれるのか。これからのスタバにも目が離せません。

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