あなたの料理の印象を決めてしまうかもしれない、食後の一杯
食後のコーヒーは、私たちが人に料理を振る舞うときには、とても大切なものです。
フランス料理では、メインディッシュよりも、最後に出されるデザートやコーヒーの印象が強い、という話も聞きます。どんなに立派なレストランでも、最後のコーヒーの評価が、そのまま店の印象に反映されてしまうこともあるのです。
それでは、私たちが食後のコーヒーを淹れる場合には、いったいどんな種類の豆を選べばよいのでしょうか。最初は豆の産地や種類、ブレンド内容に気が向いてしまいますが、それよりももっと大事なのは、豆の焙煎度合いです。
西洋料理に出す場合は、なるべく苦みの強い深煎りコーヒーを選ぶといいでしょう。料理にバターや油を多用していますので、食後の口をさっぱりさせるためにも、ある程度強めの濃度と味が必要になってくるのです。
また、小さなデミタスカップで、少量を提供するのも大切です。
食事の後だとお腹がいっぱいになっているかもしれないので、無理なく残さず飲めることが大事です。お代わりの欲しい人には、改めてリクエストを伺えばよいのです。
最近では、和食にも食後のコーヒーを提供する事があるそうですが、和食の場合は、洋食よりも油の少ない、さっぱりした味付けの料理が多いもの。コーヒーもそれに合わせて、中煎りから中深煎り程度の、薄めの味を選ぶといいでしょう。
いずれも、焙煎度合いを優先して試飲し、そこからお好みで豆を選んでゆけば、料理もコーヒーも美味しく楽しめるはずです。ぜひ参考にしてみてください。