カフェインを抑えれば心の負担が軽くなる?
カフェインといえば、コーヒーや紅茶に多く含まれているというイメージがあります。
コーヒー以外にも、カフェインはコーラやエネルギードリンクなど、さまざまな飲料に含まれているのはご存じでしょうか。
カフェインをある程度摂ることに問題はありません。
ただどのくらいが適量なのか、その程度は人によって異なります。
また、カフェインは昔から薬として利用されてきた成分です。
人の健康への影響もさまざまなのですが、その中でも神経への影響が強いことが知られています。
自分が落ち込みやすい。そんな風に悩むのは、もしかするとカフェインが原因かもしれません。
ではカフェインを抑えることで、心への負担をどう改善できるのでしょうか。
こうした点について、健康保険カウンセラーのシーラ・クリシュナワミー氏が説明したことをまとめてみました。
1.落ち込みやすさの改善
カフェインの摂りすぎにより、中枢神経系が刺激されて、心拍数が早まることがあります。人によっては吐き気をもよおしますが、うつ病との関係でも注意が必要です。
うつ病傾向のある人がカフェインを摂りすぎると、落ち込みを激しくしてしまうことがよく知られています。
カフェインを控えることで、落ち込みやすさの改善が期待できるでしょう。
2.深い眠りへの改善
自分はきちんと睡眠時間が取れているからカフェインを摂っても大丈夫。そう思う方もいることでしょう。
しかしたとえ睡眠時間が充分でも、眠りが浅い状態では身体の疲労を取ることはできません。
浅い眠りの原因は、起きている間のカフェイン摂取が原因のことがあります。そのことに自分でも気づいていない場合も多いようです。
カフェインの摂取量を減らすことで、眠りの質の改善が期待できます。
いくら眠っても疲れが取れないと感じる。そんなときは、自分の眠りの深さを確認するために、一度カフェインを断ってみてはいかがでしょうか。
3.不安な気持ちを改善する
最近の研究では、カフェインと不安な気持ちとの間に密接な関係があることがわかっています。
それによると、1日のカフェイン摂取量が300mgを超える人の場合、不安な気持ちが通常よりも強くなりやすいそうです。
改善のためには、カフェインの摂取量を減らしていくことが一番なのですが、そのときにも注意が必要です。
日頃からカフェインを多く摂っている人の場合、急に減らすことで禁断症状が出る可能性があるのです。
急に減らすのではなく、カフェインは徐々に減らしていってみましょう。
4.神経過敏の改善
神経の過敏症の患者には、医者がカフェイン摂取量を抑えるようにアドバイスすることがあります。
なぜかというと、カフェインに心拍数を上げる作用があるためです。
過敏症の患者には高血圧の人が多いのですが、その場合、どうしても血圧のコントロールが必要となります。
日常のカフェイン摂取を減らすことで、血圧のコントロールを容易にすることが期待できるのです。
5.イライラを抑える
多くの心理セラピストは、神経が過敏になってイライラしやすい相談者が多いと感じているようです。
カフェインは、神経過敏でイライラしやすい人の症状を悪化させてしまいます。
こうした症状が心配な方は、カフェインの摂取を抑えるよう、気をつけた方が良いでしょう。
多くの人は、カフェでコーヒーを飲んで一息つき、癒しを感じることと思います。しかしこうして見てみると、それはコーヒーのカフェインが理由ではないようです。
感じる癒しは、カフェに行くという行動自体がもたらす効果なのかもしれません。