コーヒーにはナイアシンが含まれるから目にいいとか・・・(謎)

「インスタントコーヒーにはドリップコーヒーよりナイアシンが多く含まれるので目にいい」と言い張る記事を目にしたのですが・・・。

ナイアシンというのはビタミンB群の一つで、糖・タンパク質・脂肪代謝において補酵素として働く他に、粘膜合成にも関わっているので、不足すると粘膜が弱り、例えば口だと口内炎、鼻だと鼻炎が起こりやすくなります。

目の表面を覆っている結膜も粘膜ですから、ナイアシンが不足すると目に悪いというのは確か。

ただ、ナイアシンが不足すると目に悪い=ナイアシンが目にいいということにはなりません。正しい表現をするならば「ナイアシンは目の表面の機能を正常に保つ」となります。

ただ、こういう情報を言い張る人というのは、含まれていればもうそれで効果があるような言い方をするわけ。

それでも、栄養素はなんでもそうですが、どれだけ摂取するかが重要なので、含有量がわずかなら、それが体に大きく関与するはずがないのは常識。

では、コーヒーにはナイアシンがどれだけ含まれているのでしょうか?

インスタントコーヒーの粉末100gだと47mg含まれているようです。コーヒー一杯に使う粉が2gだとすると、一杯0.94mgとなります。

ナイアシンの一日目標摂取量は、成人男子で14mg〜17mg、成人女子で12mg〜13mg。最低限の12mg摂取するとしても、13杯ほどは飲まなければなりません。

ちなみに豚レバーには100g中14mgのナイアシンが含まれているので、わざわざコーヒーを大量に摂取しなくても、一食レバニラ炒めでも食べれば十分。

そもそも、ナイアシンは必須アミノ酸トリプトファンから体内で合成できるビタミンですから、肉を食べておけば勝手に作られるため、コーヒーを1杯2杯飲んだところで大して変わりません。

ナイアシンが不足してるならコーヒーを飲む前に肉を食べましょうということ。

栄養と健康を云々するならば、それが何にどれだけ含まれているか、それは体内で作ることができるのかどうかといった観点が必要となります。そこを考えず、ただネットで読みかじった情報を受け売りにするのは愚かだとしか言いようがありません。

それに、ドライアイの人などはナイアシンを補うことで目の潤いを保つことができるかもしれませんが、眼精疲労とかにまで効果があるわけではありません。

ですから、コーヒーにはナイアシンが含まれるから目にいいなどという、短絡的かつ幼稚な主張は信じないほうがいいでしょう。

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