ボイルドコーヒーを飲むとがんのリスクが3割減る!?
「ボイルドコーヒー」とは挽いたコーヒー豆に熱湯をかけ、フィルターを通さずに上澄みだけを飲むコーヒーをさします。この飲み方をした場合、通常のフィルターを通して飲むコーヒーよりも前立腺がんのリスクを下げるそうです。
2014年12月23日、ノルウェーの公衆衛生研究所に所属する研究グループが、イギリスのがん専門誌ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・キャンサー誌で報告しました。
22万人以上で検証を実施
ボイルドコーヒーについて、一般的であるかどうかは地域によって分かれるでしょう。北欧やアジア、ベトナムではこのような飲み方は広まっており、一般的に飲まれています。
今までボイルドコーヒーと前立腺がんの関係について、疫学的な検証がされたことはほとんどありませんでした。研究グループは20歳から69歳の男性約22万4,000人に対し、ボイルドコーヒーと通常のコーヒーによる前立腺がんへのリスクについて研究し、評価しました。
1日9杯以上飲むと3割削減
研究の結果、前立腺がんのリスクはボイルドコーヒーを多く飲むほどリスクが低くなると報告されています。
コーヒーを全く飲まない人を基準とし、前立腺がんの発症リスクはボイルドコーヒーのみを1日1~4杯飲む人の場合は0.84ですが、5杯~8杯飲む場合は0.80、9杯以上の場合は0.66と多く飲むほどリスクが下がりました。つまり1日9杯以上飲む場合、3割以上もリスクが減少するという計算になります。
一方、ボイルドコーヒー以外のコーヒーを飲む場合もリスクは下がりますが、多く飲むほどに下がっていくという関係性は確認できませんでした。
ボイルドコーヒー以外の場合の危険度は、それぞれ0.89、0.91、0.86と報告されています。
日本ではまだあまり一般的ではないボイルドコーヒーですが、健康への観点から今後浸透していくかもしれません。