コーヒーを飲むと胃もたれする?コーヒーと胃の関係を知っておこう
「コーヒーを飲むと胃もたれの原因となる」という話を聞いたことはありませんか?この原因は、コーヒーに含まれているカフェインに胃酸の分泌を促す作用があるためです。
そのため、空腹時に多くのコーヒーを飲んでカフェインを摂取すると胃の粘膜が胃酸で荒れてしまい、食事の際にスムーズに消化が進まず胃もたれの原因となることがあります。また、胃の調子が悪く胃酸が過剰に分泌されているようなときにコーヒーを飲むと、さらに症状が悪化する可能性があるので控えるようにしましょう。
コーヒーで胃もたれを予防することもある
それでは胃もたれを予防するにはコーヒーを飲まない方がいいかと言われると、実はそうでもありません。胃もたれとはそもそも、胃の働きが弱くなっていたり胃酸が出にくくなったことで食べ物を消化したり消化したものを十二指腸に排出する動きがスムーズに働かず、食べ物が胃の中で停滞してしまって起こる症状。
ですから、コーヒーを食後に飲むことで胃酸の分泌が促されるので消化が進み、胃もたれを予防できると言われています。つまりコーヒーを飲んで胃もたれになるかどうかは、その時の胃の状態やコーヒーを飲むタイミングによって変わるのです。
食後でもコーヒーの飲みすぎには注意
胃もたれを防ぐ効果もあるコーヒーですが、胃もたれを起こしやすい人の場合は食後に多くのコーヒーを飲むのではなく、濃い目のコーヒーを少量飲むほうが良いでしょう。その理由は胃もたれを起こしやすい人とそうでない人の胃の形状の違いが関係します。
胃の形も顔や体つきが人によって異なるように、人によって差があります。日本人には胃が釣り針のように曲がった形をしている「鉤状胃(こうじょうい)」が多いと言われています。
このタイプの胃は、中央部分がたるんで胃の出口が少し高い位置に存在します。そのため、胃の中に食べ物がたまりやすくなり、結果として胃もたれが起きやすくなってしまいます。
ほかには「胃下垂」の人も胃もたれを起こしやすいと言われています。胃下垂とは胃が下に向かって伸びてしまい、正常な位置よりも垂れ下がった状態の胃をさします。胃下垂の人についても胃の出口が中央部よりも高い位置に存在するため、食べ物が停滞しやすくなります。
このように胃の形によって、胃もたれを起こしやすい胃とそうでない胃があり、胃もたれしやすい場合は食べ物が胃の中央部分にたまりやすい形をしています。このような形の場合、食後にコーヒーをたくさん飲んでしまうと余計に胃がたるみ、消化したあとの十二指腸への排出がさらに妨げられてしまうことになります。