コーヒーの健康効果は神経系や心臓系にも有効
毎朝、1杯のコーヒーを楽しみにベッドから抜け出すという人も多いのではないでしょうか。眠い目をこすりながらもコーヒーメーカのスイッチを入れ、コーヒーの香りを吸い込むと、ようやく頭が覚醒する気がするというのは気のせいではなく本当の話。
コーヒーに血液の循環を良くして頭をすっきりさせ、認知症を防ぐ効果があることが分かっています。
しかもコーヒーにはその他にも様々な健康効果があることをご存知ですか?
今回は海外の健康情報サイト『Live Science』から、”コーヒーが予防するといわれる病気”についてご紹介しましょう。
1.多発性硬化症
多発性硬化症とはアメリカでの症例が多い、中枢神経の病気。白人種の発症が多いようですが、稀に日本人でも発症する可能性があると言われています。
症状としては免疫機能に異常が出ることで、神経を攻撃して脳と体の通信がうまく機能しなくなり、筋肉が弱くなって体が思うように動かせなくなったり、視力を失うなどの症状が出ます。この病気に対する治療法はまだ見つかっていないと言われています。
しかし、アメリカのコーネル大学で実施された動物実験の結果、カフェインを多く摂取すると神経機能が保護され、多発性硬化症の発症が抑えられることがわかりました。
あくまでも予防の効果であり発症後の治療に効果があるわけではありませんが、例えば家族でこの病気の発症者がいる場合にコーヒーを飲むことで予防効果が発揮される可能性もあります。
コーヒーの摂取量としては1日4杯程度が良いそうですが、睡眠などへの影響を考えて飲む時間を工夫するようにしましょう。
2.心臓発作
カフェインは神経細胞だけでなく心臓の保護もしてくれるとは、コーヒー好きには朗報です。
この報告は2015年3月に発表されたものです。米ジョンズ・ホプキンス大学医学教授の実験の結果、1日にコーヒーを3~5杯飲んだ人は飲まない人よりも冠動脈内のカルシウム沈着リスクが小さくなるという結果が出ました。
冠動脈内のカルシウム沈着は動脈血栓を招いて心臓発作の原因となります。特に3~4杯のコーヒーを飲んだ際に最もリスクが低かったそうです。
以上がコーヒーによって予防される神経系・心臓系の病気となりますが、いかがでしょうか?
適量を摂取する分には、様々な健康効果を持つコーヒーですが、カフェインの過剰摂取は睡眠障害など悪影響を及ぼす可能性もあります。1日の摂取量を考えながら健康に、そして美味しくコーヒーを楽しみましょう。