コーヒーは健康に良い?悪い?

「嗜好品」とされるコーヒー。その言葉の意味を調べてみると「栄養のためではなく、その人の好みによって味わい楽しむ飲食物」とされ、タバコやアルコール、茶などを指します。

タバコやアルコールは健康への影響がよく話題にされますが、コーヒーはどうでしょう?健康に良いの?悪いの?コーヒーにまつわる研究をご紹介しながら、検証していってみましょう。

その1 女性が気になるお肌への効果は?

コーヒーには、ポリフェノールとカフェインという成分が含まれています。お肌に良いと言われているのがポリフェノール。ワインにも多量に含まれていて、紫外線などによりシミができるのを防ぐ働き抗酸化作用があります。しかしカフェインは、シミのもとになるメラニンを拡大、拡散させる働きがあります。今はカフェイン抜きのコーヒー(ディカフェコーヒー)が販売されているので、シミの気になる方はこちらを選ぶとお肌への効果がアップするかもしれませんね。

その2 糖尿病に効く?

アメリカの一般内科分野の専門誌「アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン」で、コーヒーに含まれる抗酸化物質クロロゲン酸の働きにより、一日3~4杯のコーヒーで糖尿病になるリスクが25パーセントも低下する、という研究結果が発表されました。一方、糖尿病を患っている人はカフェインによって血糖値が上昇しやすくなるという傾向が見られるそうです。

その3 肝臓に影響がある?

コーヒーは刺激が強いので肝臓に負担をかけると言われています。しかし、アメリカのカイザー・パーマネンテ研究部門の検証結果によると、毎日コーヒーを飲み続ける人は全く飲まない人に比べて、アルコール性肝硬変の発症率が22パーセントまで低下するということがわかりました。

クロロゲン酸やカフェインが脂肪細胞を抑制し、肝臓内の酸化ストレスを抑える働きがあるそうです。

その4 認知症やアルツハイマーの予防になる?

イギリスの研究では、一日3~5杯のコーヒーを毎日飲むことで、認知症になるリスクを65~75パーセント、アルツハイマーになるリスクは62~64パーセントまでそれぞれ抑えることができるとしています。

しかし、閉経後のホルモン療法を行っている女性にとっては、同様にコーヒーを飲み続けるとパーキンソン病などになるリスクを高めることもわかっています。

その5 乳がんのリスクを抑えられる?

スウェーデンのカロリンスカ研究所は、一日5杯以上コーヒーを飲む女性は飲まない女性に比べて、乳がんの発症リスクが34~57パーセント抑えられると確認したそうです。しかしこれはエストロゲン受容体陰性の乳がんに対してのみで、エストロゲン受容体陽性の乳がんへの効果は発見できず、ドイツで行われた同様の調査では立証できなかったそうです。

さて、このように5つの研究を見てきましたが、いかがでしたか?コーヒーの健康への影響は、良い面も悪い面もあり、はっきりと断言できないようです。ただ、良い影響も認められていますので、「濃いコーヒーを一日に大量に飲む」などの極端な行動は控え、コーヒーを「味わい楽しむ」のがいいのかもしれませんね。

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