コーヒーを、極上ワインのように最高に楽しむ方法
コーヒーを出されたとき、いきなり砂糖とミルクを入れるのはマナー違反だという説があります。
「このコーヒーは見るからに美味しくなさそうだから、先に砂糖とミルクで味をごまかして飲みます」という意味になりかねないからです。
コーヒーを出されたら、一口飲んでから、砂糖でもミルクでも好きなだけ入れて飲んでください。昔のコーヒーの本にはそのように書いてあったものです。
ですが「そんなマナーは困る」と考える方が多いのではないでしょうか。「ブラックコーヒーは好きではない」と仰る方が多いからです。そのせいか、このマナーはあまりやかましくは言われません。
「ブラックコーヒーはお好きですか」というアンケートが男女500人前後を対象に行われたそうで、60パーセント以上の人が「ブラックコーヒーは好きではない」と回答したそうです。
ブラックコーヒーが好きと回答した人は、40パーセント弱。さらに、その方たちを対象に「何歳からブラックコーヒーを飲むようになりましたか」という質問をしたところ、54パーセントの方が「成人してから」との回答でした。
「高校生から」という方は25パーセント、「中学生から」は11パーセントと減っていき、まさにブラックコーヒーが大人の味であることがわかりますが、「小学生未満から」は2パーセントと気になる集計結果もありました。
どういう食品が身体に良いか悪いかはあくまでも個人差なのですが、一般的に小学生以下のお子さんにはコーヒーを与えない方が良いとされています。
中学生以上、体重が50kg以上がコーヒーを飲み始める目安。はじめのうちはコーヒーは少なめ、ミルク多めが良いそうです。
また、ブラックコーヒーほど、コーヒーの品種、コーヒー豆の品質を問うものはありません。それぞれのコーヒーの性質の良さも悪さも、ストレートに味わうことになるからです。
「コーヒーは絶対に飲まない」という方が、完全無農薬のコーヒーだけは美味しいから飲むと言い出したりします。
ブルーマウンテンが最高級とされ、これを美味しく感じなければいけないとプレッシャーを感じる方が多いようですが、味は個人の好みですから、こだわる必要はありません。
キリマンジャロはコーヒーの酸味を好ましく感じる方におすすめですし、ひたすら苦いのが好きという方はマンデリンはいかがでしょう。酸味も苦味も両方あったほうがいいという方はモカをお試しください。
他にもコーヒーには数多くの品種があり、コーヒーの飲み較べは、ワインや日本酒の飲み較べのように、実に楽しいものです。
ブルーマウンテンが高価なのは、品質の良さはもちろんですが、世界にひとつしか生産できる場所がなく、生産手段も困難だから。
ブルーマウンテンという名前の山は世界各地に複数あり、それを応用してコーヒーの名称とすることもありますが、本来の「ブルーマウンテン・コーヒーの山」は世界に一つきり。それが価格に反映しているのです。
マナーはともかく、コーヒーを出されたら、砂糖とミルクを入れる前に「一口だけ味見してみる」というのはいかがでしょうか。