淹れたてのコーヒーのおいしさを持続させる方法

インスタントでもドリップでも、淹れたコーヒーは時間の経過とともに味が変わるように感じられます。寒い時期、淹れたての熱々はおいしいけど、冷めるとおいしくないと感じられる方も多いでしょう。この変化には3つの原因が考えられます。

1つ目は、人の感じ方です。人の味覚は温度によって味の感じ方が変わります。同じものを食べてもその温度によってすっぱい、苦い、甘いといった感覚が変わるのです。

苦みや甘みは冷たいと感じにくくなります。ホットコーヒーは苦くて飲めないけど、アイスコーヒーなら飲めるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。あるいはココアを飲むとき、アイスよりホットの方が甘いような気がしませんか?

反対に酸味は、冷たい方がよりすっぱく感じられます。こういった人の味覚によって実際以上に味が違うように感じる場合があります。

2つ目の原因として成分の変化が挙げられます。コーヒーは実際どんどん変化する飲み物です。熱々の状態だと変化が進みやすいので、たしかに味が変わっているのです。

3つ目は酸素です。コーヒーに限らず酸化することで物質が変化することは広く知られています。食品が酸化すると味が変わりますよね。

酸素に触れないよう水筒いっぱいにコーヒーを入れて保存すれば大丈夫、と考える人もいらっしゃるでしょう。ですが、コーヒーにはもともと酸素が含まれています。そのため時間の経過による酸化はやむを得ないのです。

淹れたてのおいしさを長持ちさせるにはどうしたらよいのでしょうか?

残念ながら、これに対する決定的な答えというのはないようです。強いて言えば淹れたコーヒーをそのまま置いておくよりは、淹れたら急速に冷やして飲むときに温める、という方が効果的です。

ただし温める際には均一に熱を加えて短時間で、しかも加熱しすぎないよう気を付けなければなりません。これは電子レンジでもコンロでも難しい方法です。

どちらかというと、時間の経ったコーヒーはアイスコーヒーとして楽しむ方がよいでしょう。ホットが飲みたい場合にはその都度淹れたてを味わう、それがいちばんおいしい飲み方です。

コーヒーは変化する飲み物です。そのことを否定的にとらえるのではなく、そうとして楽しみたいものです。おいしいコーヒーは冷めてもおいしいのですから。

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