ミネラルウォーターでコーヒーを淹れると・・・
コーヒーの味にこだわる人のなかには、水道水でなくミネラルウォータ
ーで淹れるという人がいます。ミネラルウォーターで淹れると、味がま
ろやかになるそうです。本当にそのような違いがあるのでしょうか。
ミネラルウォーターをよく買われる人であれば、pH値を気にされるで
しょう。pHは「ピーエッチ」と読みます。あるいはドイツ語読みの、
「ペーハー」で覚えられている方も多いかもしれません。
pHとは水素イオン指数のことです。0から14までの数値によって、
その液体が酸性か中性かアルカリ性かを表します。水温が25度のとき
には7が中性になります。それより数値が大きくなるほどアルカリ性が
強くなり、反対に数値が小さいほど酸性になります。
日本の水道水は中性です。外国原産のミネラルウォーターのなかにはp
H8を超えるものもあります。このアルカリ性のミネラルウォーターで
淹れるとコーヒーはおいしくなると言われることが多いようです。
コーヒーは、pH5から6程度の低酸性飲料です。pH7を超えるアル
カリ性の水でコーヒーを淹れると、pHが上がって酸味が弱くなります。
普段飲んでいるコーヒーの酸味が強いと気になっている方はぜひ試して
みてください。
反対に、普段飲んでいるコーヒーに満足している人がミネラルウォータ
ーを使うと、味がぼやけたと感じるようです。一概に「ミネラルウォー
ターで淹れたコーヒーはおいしい」というわけではないことに注意しま
しょう。水のpHはあくまでも酸味の強さが調整できるものと覚えてお
いてください。
個人的には、コーヒーの味はお茶ほど水によって左右されないと感じて
います。水道水でも充分おいしいコーヒーは淹れられるということです。
こだわるのであれば、水道水をミネラルウォーターに替えるより、コー
ヒー豆を替えてみてはいかがでしょうか。また、ドリップの仕方によっ
ても味は変わります。焙煎度合によって適温が多少異なりますし、お湯
を少しずつそそぐか大量にそそぐかによっても違いが生まれます。
いろいろ試してみてお好みの淹れ方を見つけてほしいと思います。