ベストな状態で味わいたい!お家でコーヒーを美味しく飲むには?

お店で味わうコーヒーもいいけれど、好みの豆を自宅で挽いて淹れるコーヒーもまた格別です。

フィルターの中でぷっくりふくらむ粉を見ているだけで豊かな気持ちになりますね。

コーヒーが大好きな会社員のAさん(35才)は、ようやく大きなプロジェクトを先週終えたばかり。

今日は休日。自分だけのためにゆっくりコーヒーを淹れる贅沢な時間を久しぶりに満喫できそうです。

「このお湯を注いだときの膨らみがまたいいんだよね・・・。あれ?膨らまない!そういえば挽いたときは古い油のような臭いがしたような・・・。」

Aさんは以前淹れたときとの違いが気になるようです。

「おかしいな、買ったばかりのときはいい香りがして、ほどよい酸味と苦味が楽しめたのに・・・今日のは渋いし、ピリピリ舌を刺すような苦味・・・。」

味わってもおかしい模様。

ところでAさん、その豆、いつ買いましたか?

「いつって、1年前、京都の出張ついでに老舗コーヒー店で買ったんだけど・・・」

どうやって、保存しましたか?

「買ってきたときの缶にそのまま入れっぱなしです。棚にしまってあったのを今日たまたま見つけて、1杯分残ってたからラッキーと思って・・・。」

なんと、それでは缶の底に数十粒残っていたのを飲んだのですね。

それは、不味くなってしまうはずです。

コーヒー豆の保存は、直射日光や高温多湿を避け、なるべく空気にさらさないようにするのが基本なんです。

ですから、暗いところで豆のまま保存したところまではよかったのですが、空気にさらされて酸化が進んだのでしょう。

コーヒーに酸化は大敵ですから、袋に入れた状態でパッキン付き容器に入れるなどし、空気から守らねばなりません。

少なくとも豆は焙煎から1ヶ月、粉は7~10日以内で飲みきらないと、味が落ちていってしまいます。

まあ、保存状態がしっかりしているなら1、2年は飲用に問題はないようですが・・・。

理想を言えば、少量ずつ豆で購入し、密閉し、その都度挽いて頂くのがベストなのです。

「でも、僕は一人暮らしだし、まとめ買いしたものを少しずつ飲みたいなあ。」

それなら冷凍保存をおすすめします。

「え?コーヒー豆って冷凍して大丈夫なんですか!?」

はい、冷凍保存できます。

ただ、冷凍庫から取り出すときは気ををつけてください。

急な温度の変化で結露が生じると、酸化が早まってしまいます。

また、低温で保存したものは室温に戻してくださいね。

お湯の温度を下げてしまいますから。

「なるほど。では、次に買うときは保存に気をつけよう!でも、見た目で美味しく飲める豆を見分ける方法ってあるんですか?」

そうですね。見た目では古いか新しいか分からないのが難点です。

コーヒーは果物と同じ生鮮食品といっても、焙煎によって乾燥したものが市場に出回っています。

ですからカビが生えるわけでもなく、腐敗の度合いを見た目で判別しがたいのです。

「でも、新鮮な豆は挽いてお湯を注ぐと膨らむんですよね?」

その通りです。コーヒーは中に無数の空洞がありますから、水分を吸収すると膨らみます。

新鮮な豆は空洞が多いのでよく膨らむのですが、焙煎の深いものはもともと空洞が大きく、少々古くてもよく膨らむため、簡単には比べられないのです。

「そうですか・・・。では、どうやって判断しましょう。」

手間がかかりますが、もう実際挽いてしまって香りを確かめ、飲んでみるしかありません。

回転の良さそうな店で購入してすぐの味を覚えておけば、味の変化がわかりますからね。

もしも古い油のような、刺激のある臭いがしたら飲まないようにしてください。

「実際に舌と鼻で味わうしかないのですね。どうしても状態がわからないものはそうするしかありませんね。でも、最初から保存に気をつけていれば今日のように不味くなってしまうことはとりあえずなさそうです。」

そうですね。今日はコーヒー豆の保存方法を知り、コーヒーにより詳しくなったAさん。

彼のコーヒーライフは、これからますます充実したものになりそうです。

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