円を描くようにお湯を注ぐ理由と注意点
コーヒーの粉の上からお湯を注ぐ時「の」の字に注がなくてはいけないのはなぜでしょうか。それは、コーヒーの粉全体に平均してお湯が行き渡るようにする必要があるからです。
コーヒードリッパーの形状は中心が深く、外側が浅い形状をしているため、中心ほど粉の層が厚く、周辺ほど薄くなります。そのため、一か所にお湯を注ぐと抽出されるコーヒー液が薄くなってしますのです。
お湯を注ぐ際特に注意しなくてはいけない点があります。それは一番外側にはお湯を注がないようにする事です。外側までお湯を注いでしまうとドリッパーの構造上、中心にお湯が流れてしまいます。
そうするとドリッパーの形に沿って湯の通り道ができてしまい、一度通り道ができてしまうとお湯は流れを変えず、同じ道を通るようになります。これでは香りが引き立つ充分な蒸らしができません。
コーヒーをおいしく入れるコツはコーヒーの粉の量と注ぐお湯の量を調整する事ですが、お湯を注ぐ位置がある一定の位置に偏ってしまうと、その部分の粉の層が薄くなり、風味も薄くなる事を忘れてはいけません。
粉の密度を全体的に保つ為、円を描くようにお湯を注ぐことで、丸みのあるコーヒーを入れる事ができるようになります。お湯の注ぎ方に少し気を付ける事でコーヒーのうまみは随分変わってくるものです。