コーヒーを水で抽出することなんて出来るの?
コーヒーを抽出する、というと「お湯」を使うのが一般的ですが、実は「水出しコーヒー」といわれる「水」で抽出する方法があるということをご存知でしょうか。
水出しコーヒーはお湯で抽出するよりも、時間がかかり、手間もかかるのですが、その分メリットもあります。従来の抽出法だと豆によっては欠点が目立ってしまう、なんてこともあるのですが、水出しで抽出すると、その欠点を出さずに、美味しい成分だけ抽出できるという、いわゆる「良いとこ取り」な方法なのです。
水出しコーヒーには2種類の方法があります。
1.冷浸式:水にコーヒー粉を空気に触れないように浸け、一晩置き、抽出後に濾過する方法
2.ダッチ式:専門器具を使い、コーヒー粉に水滴を流し続けるもの
上記、2つが一般的な水出しの方法になります。1つ目の方法は専門的な器具も必要なく、誰でも簡単に行えるのですが、2つ目に比べると雑味が出がちです。2つ目のダッチ式は、一般的にダッチコーヒーと呼ばれるもので、「水出し=ダッチコーヒー」と思われるほど、ポピュラーな方法なのですが、専門的な器具が必要になってしまいます。
ただ、どちらもやり方次第なところがあり、上手に抽出できれば、美味しさに変わりはありませんので、自分にあった方法を選びましょう。
水で抽出することによって得られるメリットは、香りをコーヒーに封じ込めることが出来、甘味や苦味などの良質な成分を引き出せることです。
一方で、デメリットもあります。まずは時間がかかってしまうこと、酸味が引き出せないこと、豆の中に不良なものが交じっている場合、その不快な成分も混じってしまうことです。ですから、通常の抽出方法で美味しく淹れられる豆なら、水出しをする必要はないかと思います。
因みに水出しコーヒーに向いているのは、深煎りで細かく引いた豆。濃い風味を閉じ込め、マイルドなコーヒーを抽出できます。逆に浅煎りの豆ですと、味が変化しやすいので、長時間抽出には不向きといえます。
とはいえ、水出しの場合、多量に抽出することが多いでしょうから、はじめは通常の粉を、通常の分量で試してみてください。