コーヒーの成分抽出法、淹れ方一つで味が変わる!?

抽出というのは、コーヒー豆を挽いた粉にお湯を注ぐとコーヒーに含まれる成分がお湯に移っていく行程の事を言います。この抽出の方法や工夫によって様々なコーヒーに変化していくのです。

コーヒーの抽出方法は長年飲み続けられている飲み物ですから、良く聞く事の多いドリップや専門的な物だとフレンチプレス、サイフォン、エスプレッソなど色々あります。これらの方法はひとつひとつ違っていますが、実はエスプレッソ以外は全く同じ抽出原理が働いているというから驚き。

コーヒーの抽出は二つの過程から成り立っていると言われています。一つ目の過程は、挽いた粉の表面とお湯の間で起きているコーヒーの成分移動です。注いだお湯がさっと移動したかと思ったらゆっくりになる。

この移動の速さが違う事に疑問を持った事はありませんか?そうなんです、この移動の速さは成分の濃度差に応じて異なるのです。詳しく説明すると粉の表面のコーヒーの成分が濃いか、その逆にコーヒーの成分が薄いと移動が速くなります。

粉の表面にコーヒーの成分がたくさんあって、お湯に成分が溶けていない間に早くお湯の移動が起こり、時間が経てば経つほど成分が溶け出すので遅くなっていきます。これが一つ目の過程で、この時にはコーヒーの独特な酸味が溶け出します。

二つ目の過程は、粉の中心から表面へのコーヒー成分の移動です。先ほどのコーヒーの一つ目の過程で粉の表面の成分が溶けだします。溶けだしていくと表面の成分濃度が薄くなるので、二つ目の移動が起こり始めるのです。これはゆっくりとした移動。二つ目の過程の成分移動は、一つ目の成分移動よりゆっくりと進行するのが特徴。

この時の成分移動により、苦みが溶け出していきます。コーヒーの味は原料と淹れ方で変わるとよく言われますが、一つ目の過程よりも二つ目の過程の方がそれに大きく関わっているのです。この原理が分かれば、お好みのコーヒーの味に近づけるでしょう。

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