ブレンドの目的は新しい味の発見!?
コーヒーの風味は豆が生産された国や焙煎によって変わるもの、その風味の違いをストレートに味わうのもいいでしょう。ですが風味の異なる豆を組み合わせて新しい味を創りだすことも、コーヒーの醍醐味の一つ。
例えばプロのブレンダーは焙煎の独自性のため、あるいは複雑な風味を創りたい、コストパフォーマンスを上げるなど様々なブレンドの理由があると言います。
プロのブレンドづくりは、コンセプトや顧客のニーズに十分配慮されたもの。例えば味を安定させるには収穫期の異なる産地のものを配合したり、収穫量の安定しているコロンビアなどをベースにしたり、あるいは収穫後時間が経って味の変化が少なくなった豆を配合したり。
またスーパーなど量販店向けのブレンドは、割安感のあるコーヒー豆を選んでコストパフォーマンスを上げることが必要になります。対面販売は見栄えも大事なので大粒の豆を揃えたりすることも。
つまりプロには産地や品質・価格などの生豆の知識、味など焙煎豆に関する知識、市場に関する知識などが必要。他には粉砕・包装・保存の知識、さらに食品衛生法やJAS法・計量法・景品表示法など表示に関わる知識も必要です。
家庭でのブレンドの場合は、味がブレンドの目的になることが多いでしょう。数種類の焙煎豆があれば、自由に組み合わせて自分だけのブレンを作ることができます。
自分だけのブレンドを作る場合、まずはコーヒーの味をイメージして決めます。たとえば苦味がきいた味、あっさりした味、ケーキに合わせたい味、朝食に合わせたい味など様々。またブラックで美味しい、カフェオレが美味しいなどとイメージするのも良いでしょう。
味の次はコーヒー豆を選びます。豆は産地ごとにや個性があり、焙煎の違いでも味が違います。まずはそれぞれのコーヒーの味を自分の中に記憶することが必要。
ブレンドのベースには個性よりも多く流通し、味が安定したものが相応しいでしょう。香りや味のアクセントは、香りや酸味、コクが特徴的な豆を選びます。
また慣れるまでは、何種類も混ぜずにコーヒー豆の個性を理解してからブレンドするといいでしょう。使用するコーヒー豆は2~4種類ほどにし、配合は5:5や5:3:2など色々と試してみるといいでしょう。
ブレンドの奥深さは極めれば膨大な知識や経験が必要ですが、2種類合わせるだけでも風味は複雑かつ立体的になります。あまり難しく考えずまずは2種類から、単品では味わえないコーヒーの魅力を感じてみてはいかがでしょうか?