コーヒー豆の培煎の始まりと歴史について考える
今回はコーヒーの味ではなく、豆知識であるコーヒー豆の培煎の始まりと、歴史について記載していこうと思います。知っていると、よりコーヒーが楽しめると思います。
十五世紀以前、実はコーヒーは培煎されずに、いわゆる煮汁状態で飲まれていたといわれます。十五世紀を過ぎてから焙煎されて世界で飲まれるようになったといわれます。培煎が始まってからも、焙煎は主婦の作業とされていました。十八世紀頃には嗜好性が高まり、様々な人の培煎論が増えます。ちょうどヨーロッパへ伝わる頃です。
培煎が職業になってきたのは十九世紀頃から。この頃から世界で工場が増えたのですが、まだまだ工場は今に比べると生産性に欠け、現在のような大量生産は出来ていなかったのが現状。
工場としての生産性の飛躍的な発展は主に二十世紀に入ってからになります。それまでのように生豆を直接入れる焙煎チャンパーを直接加熱するタイプでは、コーヒー豆を焙煎する量に無理がありました。火力を上げすぎて焦げが生じる事も少なくありませんでした。生産性を高めるには一度の焙煎量を増やし、焙煎時間をいかに短くするかが大切。そんな試行錯誤をしていく中で、登場したのが熱風式焙煎機。
これはどんな機械かといえば、熱源を焙煎チャンパーから距離をおき、そこで出来た高温の熱風をチャンパー内に高速で送り込む事によって焦げなどを避け、短時間での焙煎が可能になったのです。
次第に機械は進化、熱効率を高めた機械が登場し焙煎の進化につながっていきます。
1990年後半あたりからは焙煎は消費者にもグッと近づいてきます。店頭で焙煎して提供するサービスも増えてきました。一度は見た事がある人も多いのではないのでしょうか?目の前で自分の選んだ生豆が焙煎されるという楽しみを多くの人が体験しました。また自分で家庭で焙煎したいという消費者の欲求にも対応し、家庭用の焙煎機も増えていったのがこの頃です。
家庭用にも用いられた熱風式の焙煎機は、多くの人がコーヒーを身近に感じられるようになった偉大な発明だったのです。