ココアを飲んでも眠気覚ましにはならない!?

ネットに氾濫していた、いわゆるキュレーションメディアの記事が大量に削除されましたが、これはとてもいい傾向ですね。

無断転載などに加え、医療関係では明らかに医学知識がない者が理解しないまま適当に書いたものが溢れていましたから。

そのあおりで、ココアのほうがコーヒーより眠気覚ましに効果的というインチキな記事もひっそりと削除されていました。

その記事ではまず、眠気を覚ますには250mg〜300mgというカフェインの量が必要だが、コーヒー一杯にはその分量は含まれていないと主張。

しかしこの数字には根拠がなく、そもそもカフェイン300mgを一度に摂取したら急性カフェイン中毒を引き起こす可能性があります。

ではなぜココアのほうが眠気覚ましに効果的かというと、ココアにしか含まれない固有成分「テオブロミン」の作用における利尿作用が高いため、眠気の原因である疲労物質を外へ排出できる効果が期待できるからだそう。

まず、テオブロミンですが、これはココア以外にも、コーヒーやマテ茶、茶などにも含まれます。利尿作用があるのは事実で、かつては浮腫の治療にも用いられたことがあるようです。

しかし「疲労物質」とは何でしょうか?睡眠に関係ある物質としては「アデノシン」があります。これは確かに脳が疲労すると分泌される物質で、脳を休息させるために視床下部へ働きかけ、睡眠を誘発します。

ここで言っていた「疲労物質」がアデノシンのことであるなら、脳で分泌されたアデノシンが尿から排出されるということはありません。

また、アデノシンは脳以外の部分でも神経伝達物質として利用されていますが、これは睡眠には関わりません。いずれにせよ、アデノシンが尿から排出されるのは利用され分解されてから。

カフェインが眠気を防ぐのはこのアデノシンが視床下部にある睡眠中枢に対して「眠って休んだほうがいいよ」という情報を伝えるのをブロックするためで、その効果の強弱はカフェインの量に依存します。

そうであるならば、眠気覚ましにはよりカフェインを含むコーヒーのほうが明らかに有効でしょう。

関連記事

おすすめ記事

ページ上部へ戻る