お高い「ネスプレッソ用グラス」を買う人とかいるのでしょうか?
ある日、備前焼の結構カッコいい湯呑みがお手頃価格で売られていたので買って帰り、それに台湾の烏龍茶を注いで飲んでみたことがありますが、結果感じたのが「コレジャナイ・・・」。
飲み口が厚めの器で飲むと、烏龍茶の味がちゃんと伝わってこないので、いつも使っている飲み口が薄い茶碗に移して飲むと、「うん、これだよね」という味を感じることができました。
そのとき初めて、飲み物は何に入れて飲むかによって味が変わることを学びました。器は見た目よりもその飲み物に適しているものを使うことが大切。
ところで、コーヒーというのは長い歴史を持つ飲み物ですが、その歴史の中でワイングラスを使って飲もうとした人はおそらくいるまいと思います。
しかし、ネスプレッソがそれをやっちゃいました・・・。
正確に言えば、ワイングラスではなく、ボヘミアングラスの老舗・リーデル社とのコラボ製。ネスプレッソのカプセルコーヒーを飲むための、ワイングラスっぽいグラスを開発したのですね。
ネスプレッソは自社のカプセルコーヒーを「グラン・クリュ」と主張しています。「グラン・クリュ」というのは本来ワイン用語で「特級畑」を意味する言葉。
どうやらネスプレッソはカプセルコーヒーを、ワイン的なオサレな存在であるという宣伝をしたい模様。
ネスプレッソによれば、このグラスはグラン・クリュを名乗る高級な豆の香りと風味を味わうために開発されたものだとのこと。まあ、ワイングラスのように口がすぼまっていれば、飲むときに香りを楽しむことはできるのでしょう。
でも熱くないの?って思いますが・・・。
まず、ワイングラスって髭男爵のように「ルネッサーンス」と脚の部分を持って飲むものじゃないんですよね。取っ手がないのにボウルのところ持ったら熱いのでは?
さらに、飲みくちがすぼまってると香りは楽しめるでしょうけど、熱い飲み物を飲むときは、下手すると口にどばっと入ってきて熱いのでは?
しかもこのグラス、2脚セットで税込み5,670円!誰がどのような目的で買うのでしょうか?
100均で買ったマグカップで飲めば十分だと思いますが・・・。