カフェインで中毒死なんてめったにないから常識的な範囲で摂ればいいじゃない
人間は一度に1リットルの醤油を飲むと死ぬ危険があります。あるいは、一度に6リットルの水を飲むと死ぬ危険があります。
だからといって、醤油や水が危険だから摂取してはいけないという人はいるでしょうか?
いたら正気を疑いますよね?
しかし、なぜかカフェインにおいては、こういう正気を疑うことを言う人がいるのです。
昨年、九州の20代の男性がカフェインの急性中毒で亡くなるという事故が起こりました。
この男性はカフェイン入りのエナジードリンクを常飲しており、長い間体の不調を訴えていた末にエナジードリンクを飲み過ぎたため、多量のカフェイン摂取が原因で急性中毒を起こしたと見られています。
おそらくあまりに頻繁に飲んでいたため、体内に分解しきれていなかったカフェインが残っていた状態で、そこにさらに大量にカフェインが入ったのでしょう。
この例をもって、カフェインは命を脅かす危険な物質であると騒ぎ立てている人が一部にいます。
しかし、こういうたぐいの人は大抵どの程度の量を摂取したら危険なのかは一切無視し、まるでカフェインを摂取すること自体が体に悪いように言い立てるわけ。
致死量のカフェインは一応の目安として体重50kgの人で10gです。不幸な事故で亡くなった男性が、どれだけの量のエナジードリンクを摂取していたのかは不明。
亡くなった男性が飲んでいたエナジードリンクが何かは発表されていません。
商品名を出すと不都合があると思われますから、エナジードリンクではなくカフェイン含有量が多いコーヒーで考えると、1杯150mLのドリップコーヒーに含まれるカフェインがおよそ140mgだとして、70杯以上飲まなければなりません。
一気にではなくても、1日スパンで考えても70杯のコーヒーを飲める人はいないでしょう。また、コーヒー以上のカフェイン含有量のエナジードリンクというのもほとんどありません。
ですから、亡くなった男性には気の毒ですが、常識的な摂取の仕方をしていれば、カフェインでの急性中毒死というのはまず起こるはずがないこと。
特殊な例を持ち出して危険だと騒ぎ立てるのは煽動でしかありませんね。
カフェインについては、最近様々な健康に寄与する効果が発見されてきています。
私はそれをもってカフェイン摂取を推奨するつもりはありませんが、無知な煽動に乗せられて無駄に危険視し、摂取しようとしないというのもまたバカらしいことだと思います。