コーヒーの出がらしを作物に直接まくと生産量が落ちるので不可

コーヒーが好きで自宅で毎日のようにコーヒーを淹れていると、当然問題になってくるのがコーヒーの出がらし。

このコーヒーの出がらしの再利用法については、例えば乾燥させて冷蔵庫や靴箱の臭い取りにするとか、掃除に利用するなどというものもありますが、結局最後は捨てるため、捨てるまでの期間を伸ばしたという以上の意味はないような気がします。

その点、お菓子作りに利用するなどというのは、けっこういいアイディアだと思います。

ただ、そう頻繁にお菓子を作るわけにもいかない上、出がらしを処理するために大量にお菓子作りをするなどというのは、ちょっと本来の目的から離れている気がします。

すると、一番いいのは土に混ぜて肥料にするという方法ではないかと。実際、ネットでコーヒーの出がらしの再利用を検索すると、肥料にするという記事も多数見つかります。

しかし、どうやらそれには注意が必要な様子。

UCCが公式サイトで公表している研究情報の中にコーヒー抽出残渣の施用による植物の生育、土壌改良の評価というものがありました。

この研究は、コーヒーかすを土にまぜて作物にどんな影響が出るかを調査したもの。

詳細については当該サイトを見て頂きたいのですが、大雑把にまとめると、コーヒーかすをまいた初年度は作物の育成が抑制され、半年後には抑制が見られなくなり、その翌年には生産量が倍増した作物もあったという結果が出ているということ。

考察によれば、まいた直後はコーヒーに含まれるカフェインやポリフェノールが作物の育成を阻害しており、その後土の中の微生物によって分解され、阻害物質がなくなるとともに、肥料の成分に変化したためだそう。

要するに、コーヒーの出がらしを肥料として利用するためには、最低でも半年は土の中で分解させなければならないということになります。ですから、畑にしろプランターにしろ、出たばかりの出がらしを根本にまいてしまうのは不可。

どこかにスペースをとって、土とまぜて1年ほど置く手間をかけねばなりません。それが嫌なら素直にゴミにして出すのが一番いいかもしれないですね。

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