コーヒー豆って枝豆みたいなもの?
コーヒーの豆は「コーヒーチェリー」と呼ばれる果実の中に入っています。さくらんぼの中に種がはいっているようなものです。
「コーヒーチェリー」は、コーヒーノキと呼ばれる大きな常緑樹に実る果実です。
実がなる前に咲く花は小さく白く可愛らしいもので、ジャスミンに似た香りがします。花が咲いてから果実である「コーヒーチェリー」が熟するまでに9ヵ月かかります。
「コーヒーチェリー」が熟してから収穫して、果肉をむき取り中の豆を取り出します。その後、品質別に分けて異物を取り除きます。
豆を収穫し、品質別に分け、異物を取り除いて仕上げるまでの工程を「精選」と呼ぶのですが、この「精選」で生豆ができあがるのです。
生豆を取り出すには、大きく分けて四つの方法があります。
主流になっているのは、非水洗式または乾燥式と呼ばれる古くから行われている方法。
非水洗式で処理された生豆は、「ナチュラルコーヒー」とか、「アンウォッシュドコーヒー」などと呼ばれます。
水洗式と呼ばれる方法もあります。インドで発明されたといわれている方法。
他にもパルプドナチュラルと呼ばれるブラジルで開発された新しい方法や、スマトラ式と呼ばれる方法があります。スマトラ式で処理された生豆は外観だけでわかります。
こうして取り出した生豆は、選別にかけられます。
第一段階で石抜きを行います。石と豆の比重差を利用して、石を取り除くのです。
石は作業中に意図せず混入することもありますし、売買は重量で行われるため、少しでも重く見せようと、わざと石が混ぜ込まれることもあるそうです。
第二段階は豆を専用の機械にかけ、風力による選別を行います。豆を上から投入して落下させ、そこに下から風をあてることにより、軽い豆や軽い異物を取り除きます。
第三段階はスクリーン選別(サイズによる選別)です。
生産国にはそれぞれ独白のサイズの規格があります。
第四段階は比重選別です。第三段階で分けられたサイズごとに処理され、高品質なのは比重の大きいもので、それを選び出すのです。
最後の段階は、色による選別です。
機械を使うことも、目視によることもあります。色のおかしいものが取り除かれます。
生豆はこのように仕上げられ、船積みされてコーヒー消費国へと運ばれていくのです。